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当ブログについて [告知]

このブログは、制作者(吉田伸夫)のホームページ『科学と技術の諸相』の「Q&A」コーナーを独立させたものです。新規執筆記事に加えて、過去に書いたQ&Aからセレクトしたものも掲載します(タイトルに【質問・選】と記しておきます)。
姉妹ページに「科学と技術の諸相 -気になるニュース-」があります。

公開講座のお知らせ

早稲田大学オープンカレッジ(中野校・冬学期)で、下記の公開講座を行います。
講座に関する詳しい説明は、早稲田大学エクステンションセンターのホームページをご覧ください。
 →早稲田大学エクステンションセンター
 →講座内容の紹介

タイトル『人類はどれほど奇跡なのか―現代物理学に基づく創世記』

  • 曜日 水曜日
  • 時間 15:05~16:35
  • 日程 全4回 ・02月05日 ~ 02月26日
目標
・現代物理学の世界が機械仕掛けとは全く異なることを理解する。
・物理法則の枠内で、秩序が自律的に形成され得ることを知る。
・生命・知性・意識を、物理学的な観点から考えてみる。
講義概要
近代物理学は、物質の理解を飛躍的に深化させたものの、生命や知性の神秘まで解き明かすことは不可能だと思われてきました。しかし、20世紀後半になって、自律的に秩序形成が起きる物理過程が明らかになり、地球上に生命が発生するためのメカニズムが解明されつつあります。また、意識の有無によって脳波計のパターンに差があるというデータが集まり、なぜ大脳には意識が生じるのに小脳には生じないかもわかってきました。こうした状況を踏まえて、生命の誕生・知性の進化・意識の発生を、物理学的な観点から考えていきます。
各回の講義予定
1 (02/05) 宇宙の中の人間 地球上の生命は、宇宙規模でのエントロピー変化に付随する形で誕生した。物理法則に従って生命が誕生する確率はきわめて低いが、宇宙が巨大なために低確率の事象が起きた。
2 (02/12) 知性に至る進化 知性は、生存戦略を遺伝子にコードせず、環境に応じて接続が変わる動的な神経回路にコードすることから始まった。
3 (02/19) 意識とは何か 大脳皮質の大部分をカバーする脳波計のデータを用いると、意識があるときにはカスケード的でない複雑な神経活動が生じていることが判明した。
4 (02/26) 秩序を生み出す物理現象 生命に関わる分子は、人間の技術を遥かに凌駕する精密機械として機能している。生体組織は時計のような単純な動きではなく、複雑な協同現象を通じて秩序を生み出している。
ご受講に際して(持物、注意事項)
◆参考図書として『人類はどれほど奇跡なのか』(技術評論社、2023)をお読みいただくと、より理解が深まります。

★★新著の予告★★

本年2月に、ページ制作者(吉田)の新著(技術評論社)が刊行予定です。今回は、誰でも読める科学エッセイにしました。期待せずにお待ちください。

★★著書のお知らせ★★

 ページ制作者(吉田)の著書が刊行されています。
この世界に「時間」が存在するのはなぜか
『この世界に「時間」が存在するのはなぜか』
  (→Amazonの該当ページへ
吉 田 伸 夫 著
SB新書
発売日 : 2024/6/7
【出版社からの内容紹介】
Q.「時間」とは何か? 人類史上最大の謎を解き明かす!
「時間って何?」「時間はなぜ存在するの?」
そう誰かから聞かれたと仮定しましょう。果たしてあなたは正しく答えられるでしょうか?
おそらく多くの方が答えに窮し、「たしかにそれってなんでだろう…?」と、時間や宇宙へのロマンがかき立てられるのではないでしょうか。

現代を生きる私たちは、正確に時を刻む時計に囲まれて暮らしています。
人間の生活に欠かせない「時間」とは、いったい何なのか?
また、「時間」が存在し、流れているように感じるのなぜか?

本書では、「時間」の本当の姿や素朴な謎について、有名なSF作品などを取り上げつつ、わかりやすく解説しています。
本書を読めば、「『時間』とは何か?」という問いに対して、あなたなりの答えが見つかるはずです。

《本書で取り上げた人気エンタメコンテンツはこちら!》
★映画『インターステラー』のワームホール
★テレビドラマ『スタートレック』のワープドライブ
★テッド・チャン「息吹」は人類に向けた黙示録
★筒井康隆「時をかける少女」の時間跳躍スキル
★ゲーム『Steins;Gate』の歴史改変チャレンジ
★テレビアニメ『涼宮ハルヒの憂鬱』の無限タイムループ
書籍内では、これら以外にも多数の作品を取り上げています。
ぜひ本文もご覧ください。

【目次】
はじめに 何もない場所に時間は流れる?
第1章 時間はどこにあるのか
第2章 「流れる時間」という錯覚の起源
第3章 循環する時間、分岐する時間
第4章 いきものの時間、人間の時間
第5章 時間の終わり



【著者の近況】
  • 2024年6月、拙著『量子で読み解く生命・宇宙・時間』(幻冬舎)の韓国語版が出版されました。ハングルなので中身はよくわかりませんが、とりあえず書影を貼っておきます(表紙の絵は、シュレディンガーの猫の下半身です)。
    韓国語版書影
  • 2024年7月4日付日本経済新聞(夕刊)に拙著『「時間」はなぜ存在するのか』についての書評(竹内薫による)が掲載されました。
  • 2022年3月4日に朝日カルチャーセンター新宿教室で「アインシュタインの時間論」と題したZOOM講義を行いました。
  • 2024年2月7日から4回にわたり、早稲田大学エクステンションセンターによる早稲田オープンカレッジで公開講座「時間の正体を探る―時は流れる?戻る?分岐する?」を行いました。このとき使用した資料をアップロードします。
    早稲田オープンカレッジ「時間の正体を探る」用資料(PDFファイル、7.8MB)
  • 2023年10月12日から5回にわたり、文京アカデミー主催の公開講座「SFから学ぶ現代科学」を行いました。このとき使用した資料をアップロードします。
    アカデミア講座「SFから学ぶ現代科学」用資料(PDFファイル、748KB)
  • 2023年6月、拙著『量子で読み解く生命・宇宙・時間』(幻冬舎)が中国で翻訳・出版されました。中国語タイトルは……よくわかりませんが、『用量子理…生命、宇宙…』というもので、原題の直訳のようです(書影を貼っておきます)。
    中国語版書影
  • 2023年5月1日、吉田のインタビュー記事「物体はなぜ落下するのか」が、《学問する人のポータルサイト》「トイビト」に掲載されました。あと何回かにわたり「「なぜ」からはじめる物理学」として連載される予定です。また、吉田の著書がまとめて紹介されていますので、利用してください(著書のページ)。
  • 2022年12月15日に、吉田が監修した『最速最短!相対性理論』がワン・パブリッシング社から発売されました(定価 税込880円、A5判144ページ)。アインシュタインによる相対論の発想(天下り的に光速一定を仮定したのではありません)にまで遡って説明する内容で、絶牙氏のマンガも面白く、初学者にオススメです。
       →出版社による紹介ページ
  • ノーベル物理学賞が量子もつれの研究に授与されたのを機に、拙著『量子で読み解く生命・宇宙・時間』第9章「離れているのにもつれている?」冒頭部分が、幻冬舎のWebページ(幻冬舎plus)で試し読み可能になりました。(2022年10月08日)
       →試し読みページ
  • 2022年9月13日に、吉田が監修した『最速最短!量子論』がワン・パブリッシング社から発売されました(定価 税込880円、本文の執筆はライターさんが行いました)。サブタイトルにあるように「マンガ+図解でよくわかる」内容になっているので、量子論を勉強したいという人は手に取ってみてください。
       →出版社による紹介ページ
  • 2022年3月4日に朝日カルチャーセンター新宿教室で「現代物理学でSFを解剖する」と題したZOOM講義を行いました。このとき使用した資料をアップロードします。
    ZOOM講義「現代物理学でSFを解剖する」用資料(PDFファイル、1.80MB)
  • 『東洋経済オンライン』に『量子で読み解く生命・宇宙・時間』の一部が掲載されました。(2022年02月18日)
       →「私たちの細胞が傷ついても自然治癒するカラクリ」
  • 拙著『量子で読み解く生命・宇宙・時間』の一部が、幻冬舎のWebページ(幻冬舎plus)で試し読み可能になりました。今回が第1回で、第4回まで続きます。(2022年02月11日)
       →試し読みページ
  • 2022年1月10日付け公明新聞に、カルロ・ロヴェッリ著『世界は「関係」でできている』(NHK出版)の書評を執筆しました。ほかの書評に比べて、少し辛口です。
  • 講談社ブルーバックスのサイトに、「アインシュタインが「宇宙項」を付け加えた本当の理由とは?」を掲載しました(拙著『宇宙を統べる方程式』のPR記事です)。(2021年10月11日)
  • 学士会発行の『學士會会報』第950号に、論考「物理現象としての「時の流れ」」を掲載しました。(2021年09月01日)
  • 2021年5月21日、朝日カルチャーセンター新宿教室でZOOM講義第2弾となる「タイムパラドクスの物理」を開講しました。このときのスライド資料をアップロードしておきます。
    ZOOM講義「タイムパラドクスの物理」用資料
  • 【お詫び】 やっかいな仕事を押しつけられたせいで更新が滞っていましたが、ようやく片がついたので、「気になるニュース」(「科学と技術の諸相 -気になるニュース-」)から再開します(2021年03月21日)。
  • so-netのWebPageサービス終了に伴い、私のホームページをまるごと「scitech.raindrop.jp」に移転しました(2度目の移転ですが、今回も結構手間取りました)。so-netのサイトは、1月28日をもって閉鎖します。(2021年1月28日)
  • 拙著『宇宙に「終わり」はあるのか』(講談社ブルーバックス)に全体のまとめとして収録した「2ページで語る宇宙全史」をネットで公開しました(2020年12月31日)。
     →講談社のサイトで読めます(「「宇宙の全歴史を365日にたとえると「人類誕生」は大晦日の11時…は大間違い!」」)
  • 2020年12月18日、朝日カルチャーセンター新宿教室で「時間の謎を解明する」と題したZOOM講義を行いました。このとき使用したスライド資料を私のホームページにアップロードしましたので、参考にしてください。
  • ムック『談』no.117「因果論の戯れ」(水曜社、2020年3月1日発売)に、インタビュー記事「〈時間は存在しない〉なぜ、〈時の流れは存在しない〉に至ったか」が掲載されました。これは、昨年12月に行われたインタビューを採録したもので、私が日本語版解説を執筆したカルロ・ロヴェッリ著『時間は存在しない』(NHK出版)の解説が中心となっています。  (→Amazonの該当ページへ
  • 『時間はどこから来て、なぜ流れるのか?』の紹介記事を執筆しました。
     →講談社のサイトで読めます(「時間のあり方」は、「金太郎飴・富士山・渦」の3つで説明できる」)
  • 雑誌『本』(講談社)2020年2月号に、エッセイ「道元、スピノザ、アインシュタイン」が掲載されました。
     →講談社のサイトで読めます(「鎌倉時代、禅僧・道元が「最新物理学の結論」にたどり着いていた!」)
  • 2020年1月18日放送のFMヨコハマ「FUTURESCAPE」(DJ:小山薫堂、柳井麻希)に出演、新著『時間はどこから来て、なぜ流れるのか?』の内容を中心に話してきました。
  • 2019年8月に出版されたカルロ・ロヴェッリ著『時間は存在しない』(NHK出版)に、「日本語版解説」を執筆しました。
  • 2019年5月20日付け公明新聞に、ジョージ・マッサー著『宇宙の果てまで離れていても、つながっている』(インターシフト)の書評を執筆しました。
  • 2018年6月9日に「NPO法人小さな天文学者の会」が主催する最前線宇宙講演会で、「宇宙に終わりはあるのか」という講演を行いました。
  • 2017年6月15日にスルガ銀行d-laboで「宇宙の中の生命」というセミナーを行いました。そのレポートがスルガ銀行イベントレポートのページに掲載されています。

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質問を受け付けています。各ページ下部にあるコメントの機能を使って、質問を送信してください。直ちに表示はせず、いったん吉田が受け取って回答を考えた後、質問/回答を記した新たなページを作成します。トップページにコメント機能が付けられないため、少し回りくどい方式にしました。しばらく様子を見た上で、方式を変更するかもしれません(愛用のテキストエディタで原稿を作り、FTPを使って転送するというホームページ方式に慣れているので、ブログ専用エディタを使わせるやり方がどうしても馴染めず、ひたすら苦労しています)。

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